コンクラーベ 教皇様不在です

教皇が帰天して、つぎの教皇が選出されるまでの間を空位期間と言う。
 侍医による死亡の確認の後、首席枢機卿(デカーヌス)が枢機卿団を代表して、教皇の指輪(漁夫のリング)を抜き取り、破砕し、死亡確認書を封印、空位期間の全権をになう。ローマ不在の枢機卿全員に招集令状が発送される。
 教皇選挙(コンクラーベ)は、帰天から15日の間に挙行される。選挙会場はシスティン礼拝堂(教皇私設聖堂)で行われ、その内部に有権者(枢機卿)全員の座席(テント状のもの)が設営され、そこで当選者が決定するまで宿泊・食事をとる。投票は通常、午前と午後2回ずつ行われ、投票総数の3分の2+1の大多数票を得た者が出るまで続けられる。
 各投票毎に投票用紙はストーブで焼却され、ヴァティカン宮殿外で結果を見守る人びとに煙突から出る煙の色によって知らせる。決定の場合は白色、未決ならば黒色(用紙に湿ったワラを混入)の煙が立ち上る。
 当選者が決まると、首席枢機卿はすぐに本人に向かって、これを受諾するかどうかを尋ね、「受ける」(アクセプト)と答えると、次に教皇名は何を名乗るかと問いかけ、新教皇の名前がそこで決まる。受諾の返答と同時に、それまで首席枢機卿が代行していた教皇権は、この新教皇に移る。
 新教皇は香部屋に入り、教皇服を着け、居並ぶ枢機卿たちから服従の印の接吻を受け、首席枢機卿から漁夫の指輪を受ける。この間、サンピエトロ大聖堂のバルコニーから、待ちかまえていた大群衆に、新教皇の誕生の歓びが伝えられる。この後すぐに新教皇は同じ場所から、ローマ司教として首都ローマの市民(ウルビィ)とキリストの代理者、また聖ペトロ使徒の後継者として全世界(オルビ)に最初の祝福を与え、一連の教皇選挙の儀式が終了する。
 もし、新教皇が司教でない場合は、直ちに司教に叙階される(3年間の空位の後、1271年に即位した教皇グレゴリウス10世の場合)。教会法によれば、教皇はカトリックの成年男子であることが要求される。また、教皇は自分の意志によって退位できる。
 なお今日ではコンクラーベは、前任者の死後15日から20日の間に、80歳以下の120名以下の枢機卿によって行われる。■http://www.sanpaolo.or.jp/index.html

語感しか記憶にありませんでしたがこういったことだったんですね。